私たちの体には、普段あまり意識しないけれど、健康や日常生活に大きな役割を果たしている筋肉があります。そのひとつが「骨盤底筋(こつばんていきん)」です。骨盤底筋は、名前の通り、骨盤の底を支えている筋肉のグループで、内臓の支えや排尿・排便、さらには性機能にまで関わる、とても重要な筋肉です。
「えっ?骨盤底筋?そんなの意識したことない!」と思った方、大丈夫です。この記事を読めば、その大切さに気づいてもらえるはずです!

骨盤底筋ってどこにあるの?
まず、場所からおさらいしましょう。骨盤底筋は、骨盤の内側に広がっている筋肉で、膀胱や腸、女性なら子宮といった骨盤内の臓器を下から支えるように張り巡らされています。言ってみれば、骨盤の中の「ハンモック」のようなものです。
この筋肉がしっかり働いていると、日常生活を快適に過ごすことができます。でも、この筋肉が弱くなると、さまざまな不調が現れるんです。


骨盤底筋が弱るとどうなる?
では、もしこの骨盤底筋が弱くなったら、どんなことが起きるのでしょうか?
トイレが近くなる!
例えば、くしゃみや笑った時に「ちょっと漏れちゃった…」なんてこと、ありませんか?これ、骨盤底筋が弱っているサインかも。骨盤底筋は、膀胱や尿道を締める役割もしているので、筋肉がうまく機能しないと尿漏れが起きやすくなります。
内臓が下がっちゃう!?
骨盤底筋は、膀胱や腸、子宮を支える重要な筋肉です。この支えが弱くなると、臓器が少しずつ下に下がってくる「臓器脱(ぞうきだつ)」という状態になることがあります。最悪の場合、内臓が体の外に出てしまうことも!想像するだけで大変なことですよね。
腰痛や姿勢の不良にも影響
骨盤底筋が弱いと、骨盤自体が不安定になりやすく、結果として腰痛や姿勢の悪化を引き起こすことがあります。つまり、骨盤底筋は「体の土台」を安定させる大切な役割を果たしているんです!
骨盤底筋と大腰筋、実はいいコンビ!
ここで、もうひとつ知っておきたい筋肉があります。それは「大腰筋(だいようきん)」です。大腰筋は、背骨の下部から骨盤を通り、太ももにまで伸びている長い筋肉です。この大腰筋が強く柔軟だと、骨盤の安定が保たれ、骨盤底筋にとても良い影響を与えます。
大腰筋がしっかりと機能していると、骨盤が正しい位置に保たれ、骨盤底筋もその恩恵を受けてしっかり働ける状態になります。つまり、骨盤底筋と大腰筋は「名コンビ」!一緒に働くことで、体全体の安定性やバランスが向上し、私たちの動きやすさや快適さをサポートしてくれます。
まとめ
骨盤底筋は、私たちの体の「ハンモック」として、内臓を支え、排泄や性機能、姿勢の安定にまで関わる大切な筋肉です。そして、大腰筋というお助け筋肉と一緒に働くことで、さらにその機能を発揮してくれます。
普段はあまり意識しない筋肉ですが、骨盤底筋が健康でしっかり働いてくれると、日々の生活がぐっと快適になります。骨盤底筋、そしてそのパートナーである大腰筋に感謝しつつ、日々のケアを意識してみるといいかもしれませんね。
さとう式リンパケアには、大腰筋をゆるめる「シェー体操」や、仰向け姿勢で、お腹から大腰筋に触れて、足をシャカシャカ動かして大腰筋をゆるめる「みぞおち体操」など、楽しみながらできるセルフケアがたくさんあります。

